「受験生なのになぜ授業中に立ち歩くのだろう?」
週一回受け持っている、とある小学校の中学受験クラスのフォローアップ授業でのこと。
授業中に勝手に立ち歩くわ、ふざけあいをするわ、幼稚園児のようなじゃれあいをするわで、ちょっとした学級崩壊状態。テキストの随筆文を落ち着いて読むなどということからはほど遠い状態で授業しています。
やっと授業に集中し始めたかと思いきや、みな一様に背中の筋肉を失ったかのようにグニャっと体をくねらして机に突っ伏している。
勉強のできない子ってどうしてみな一様にこういう姿勢になるのだろうか。
あと一週間で帰国生入試。2月1日まであと60日!
正直あきらめに近い心境になっています。。
今年の3月から受け持ったクラスなのですが、入試直前になれば自然と受験生らしくなるだろうと思ってていたら大間違い。
それにしてもどうしてこうなってしまったのか。
子どもがもともとこういう子だったのか??
違う!
大人がこういう風に育てたのだ。
相手が子どもだと思って、いい加減に対応している大人が多い気がします。
「子は親の鏡」
というが、
「子は大人の鏡」
である。
ちなみに彼らがまだ4年生以下であればまだ直せる。
しかし、6年生、それも12月ではもう正直手遅れだ。
中学受験大手塾においても4年生までに入塾すれば不得意科目も克服できるし、入試が近づくにつれ立派な受験生になれる。
しかし、5年からだとすでに手遅れの子も出てくる。
「9歳の壁」
という言葉をご存じでしょうか。
子どもは9歳を境に自己中心から他者理解ができるようになるといわれています。
たとえば、授業の様子を見ていても4年生まではみな先生に自分の話を聞いてほしい一心で先生に向かって発言し、他の子の発言は聞かない。しかし、5年生になると他の子の発言も聞き、それを自分のなかに取り入れ、ときには議論することもある。
休み時間も4年生までは各自が勝手な振る舞いをしてまとまらないことが多いが、5年生からはお互いに関わり合って、ひとつのクラスとしての雰囲気が出来てくる。さらに6年生になると単なる遊びなかまではなく勉強を教えあえるようにもなる。
ということで、中学受験をするなら4年までに中学受験専門塾に入塾することをお勧めします。
頭の柔らかさも4年生と5年生とでは違ってきます。
大まかに言うと4年生までは習うものがみな初めてで乾いたスポンジが水を吸収するがごとくスッと理解できる。しかし、5年生になると学校やら他塾やらで何かしら習ってきて自分流ができていたり挫折した傷をもっていたりして、スッと吸収することができない。
物事にはタイミングというものがあり、それを過ぎてしまうとなかなか取り返しがつかないということがあります。
「子は親の鏡」
このことを忘れずにいたいものです。