新刊『感動する説明「すぐできる」型』(PHP)
を読みました。
著者は駿台予備校で500人以上の東大合格者、2000人以上の医学部合格者を輩出してきたカリスマ予備校講師で、教育コンテンツプロデューサーの犬塚壮志さん。
「説明に感動なんてあるの?」
と思いましたが、
これはすごい…。
目からうろこでした。
この本は聞き手をいかにその気にさせるかの決定版と言えます。
もし学校・塾の教師が読んだら、みんな授業がうまくなってしまいます。
「(筆者は)1000人以上の話のプロの手法を研究してきた」
とさらっと書いてありましたが、驚きました。
その1000人以上の話のプロの手法を研究してきた人が「これ」と厳選した最強スキルが8つ載っています。
それが、
1 メリット訴求
2 対比
3 因果
4 カットダウン
5 破壊
6 ニュース
7 希少性
8 欠如アピール
です。
どれもすごいのですが、一番感心したのは「対比」です。
私も国語の授業をやっているのでもちろん知っていましたが、「対比」は2つ以上のものがないとできないと思っていました。しかし「一つの中でも対比」ができるのです!
また、犬塚さんの中学時代の美術の先生の言葉、
「手そのものをうまく描こうとしちゃダメだよ。手の外側の景色の部分を丁寧に描いてみるんだ。そしたら内側の手がはっきりしてくるよ」
がとても印象に残りました。
手(言いたいこと)そのものだけを詳しく書いても(伝えようとしても)ダメだいうことですよね。
あと、笑いは必要ないというのに非常に共感しました。
笑いの多くとって満足している先生がいますが、たしかに一見盛り上がっていていい授業に見えます。しかし、その実生徒にとってはあまり力のつかない授業なのです。その場が面白いだけで後に残らないからです。
本当に力の付く授業は基本的にシーンとしていて生徒がかたずをのんで先生の話を聞き、問題を集中して解いている授業です。
わかりやすい図の解説も多く、即効フレーズもあるので読んだ直後からすぐ使えます。
すばらしく即効性のある本ですのでぜひ読んでみてください!
(学生時代に犬塚さんの授業を受けてみたかった……。)
※写真は先日PHP東京本部で行われた、ベストセラー『考具』著者の加藤さんと犬塚さんとの対談の様子です。