記述ができるようになるかどうかの瀬戸際

「自分の言葉を入れると思い込みを入れたことになりませんか?」

 

今日、国語の指導中に生徒さんから言われた言葉です。

この言葉を聞いて、

「この子は今、まさに記述ができるようになるかどうかの瀬戸際にいるな」

と思いました。

 

難関校の記述問題は、文章中の言葉だけをつなぎ合わせても書けません。

「自分で考えた言葉」を入れて書かなければ正解になりません。

 

この子は、文章中には書かれていない自分の言葉を言ったときにだれかから「それちがう」などと言われたことがあったのでしょう。

 

 

ここでアドバイスしたのは、

 

「正しい類推(予測)なら書いて大丈夫だよ」

 

ということです。

 

では、どうすれば正しい類推と言えるのか。

 

それは、一か所でなく、他の箇所からも言えることだったらOKということです。

 

たとえば、

「そのクジラは十日間、何も食べていない」というところから

「そのクジラは死にそうだ」と類推(予測)していいのかと迷った場合。

その前後のいくつかの文を見てみる。

その後の行に

「そのクジラはうつらうつらしてきた」

「はげしい苦痛がこみあげてきている」

などとある。

だったら、このクジラは

「死にそうである」

と言ってよいだろう。

 

 

「自分で考えた言葉」を記述に盛り込めるかどうか。

これが、記述ができるようになるかならないかとひとつの分かれ目。

 

ちょっと意識してみてくださいね。